電源を買うときに「80PLUS認証」だけで決めているそこの君!
その選び方はもう古いかもしれない。
そもそも80PLUS 認証は電気の「交流→直流の変換効率」をランク付けしたものなのだ。
どこを見れば電源の安全性がわかるのか、なるべく簡単に説明していく。続きを読んで情報を更新していこう。
グラボの「スパイク」が危険すぎる
グラボの「スパイク」が注目され始めている。電源への影響が大きいからだ。
スパイクとは、瞬間的に発生する消費電力の跳ね上がりのことを指す。
スパイクはグラボのTDPの約3倍、モノによっては業務用電子レンジ級の電気が一瞬で流れることになる。
不動明王も真顔になるぐらいヤバイ。
例えばRTX 5090。
TDPは575Wなので3倍=1725W、旧規格の電源だと限界を軽く超えていく。
もしこの時、保護回路のない電源や使い込まれた古い電源を使っていたら、CPUなど他のパーツを道連れに逝くかもしれん。
ここで重要になってくるのが、電源の規格ってわけだ。
価格.comのスペック情報が圧倒的に見やすいので、これを例に説明していく。
【超重要】電源の規格とは?

PC電源ユニット規格、またはフォームファクター規格とも言われる。
いくつか種類があるが、最も一般的なATX規格について話そう。
現在3つのATX規格の電源が流通しており、スパイクの限界値が異なっている。
とりあえず下の表をみてくれ。
ATX規格 | 出力許容量(スパイクの限界値) |
ATX2.0 | 定格出力の1.25倍 |
ATX3.0 | 定格出力の2倍 |
ATX3.1 | 定格出力の2倍 |
「ATX3.0規格 / 650W」の電源の場合、定格は650Wで、その2倍の1300Wがスパイク限界値である。
ATX規格は、「ATX3.0 か ATX3.1 のどっちかを選ぶ」と覚えればOK!
次は、電源容量の計算方法を伝授しよう。
■ 計算方法
グラボのTDP | ×3 | ÷2 | 電源容量 |
300Wの場合 | 300×3=900 | 900÷2=450 | 500W以上 |
575Wの場合 | 575×3=1725 | 1725÷2=862.5 | 1000W以上 |
電源容量計算サイトを使えば、選んだPCパーツの組み合わせで必要な電源容量が瞬時にわかる。
自力計算と計算サイトで、最適解を見つけ出せ!
電源容量計算サイト
ドスパラ
https://www.dospara.co.jp/5info/cts_str_power_calculation_main.html
パソコン工房
規格は ATX3.0 か ATX3.1 のものを選ぶんだぞ!
電源は「保護回路」の有無も大事

異常時にパーツ損傷や発火などを防いでくれるブレーカーのような装置、それが保護回路である。
保護回路は種類が多いが、全部を覚えたりチェックしたりする必要はない。我も詳しくは知らん。
重要なのは、保護回路の有無と、肝心な時にしっかり機能することだ。
保護回路のない電源、それは人生で例えるなら、腹痛を我慢して満員電車に乗る状況に近いだろう。
‥‥あとは言わずともわかるよな?
【安全確認】電源評価リストのみかた
一番知りたいのは、保護回路が肝心な時に機能するかどうかだ。
この世界には、実機テストを行い、その結果をリスト化している神がいる。
そのリストが「 PSU Tier List 」
ただし、専門用語が多いので日本語に変換してもムズイが、見るところを絞れば必要な情報(評価ランク)は得られる。
■ 手順
1.上のリンクからSPL's PSU Tier Listを開く
2.リストの適当なところを右クリックして「日本語に翻訳」をクリック
3.タブの「メインリスト」をクリック

4.確認したい電源を「ブランド → シリーズ → ワット」の順で調べる
**日本語翻訳するとシリーズ名がわかりづらいので英語に戻して探そう
5.ティアを確認
人気有名ブランドの電源でも、保護回路が機能しなかったため低評価になっているものが結構ある。
買うなら「ティア B」以上の電源を、ハイエンドグラボを使う人なら「ティア A」電源を選べ!
‥‥と、リストにも書かれているぞ。
我からは以上だ。